こんにちは!元観光バスガイドの西ちゃん(プロフィールはコチラ)です。
岐阜県中津川市山口と中津川市坂下を結ぶ乙姫大橋は、1995年(平成7年)木曽川に架けられた茶色の橋です。
のどかな農村風景との木曽川の流れ、景観との一体感が美しい橋なんですよ。平成7年(1995年)に架けられた橋ですが坂下周辺には国道256号線、木曽川に沿い国道19号線が走っているため地元の人々専用の農免道路として活用されています。
景観との一体感が美しい乙姫大橋
好きな岐阜の橋をリサーチしていたところ中津川市の乙姫大橋をあげていた人がいたのです。知名度が低いだけで景観との一体感が美しい橋だと思いませんか??
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好きな岐阜の橋ランキングが開催されたら、乙姫大橋に全力で投票するよ!!
この地に残る浦島伝説
乙姫大橋の欄干(坂下側と山口側)に乙姫と浦島太郎のレリーフがあります。そして、この地には浦島太郎の伝説が残っているんですよ。
浦島太郎の伝説は、神奈川県横浜、香川県三豊市詫間町、長崎県壱岐にもあるようですが、この付近では長野県木曽の寝覚の床にまつわる言い伝えが有名です。
浦島太郎のおとぎ話
浦島太郎のお伽話(おとぎばなし)覚えてる??
浦島太郎が子どもにおもちゃにされている亀を助けると亀は浦島太郎を竜宮城に案内するため背中に乗せて竜宮城に向かう。
龍宮城で乙姫たちと短くも楽しい時間を過ごした浦島太郎は乙姫に帰る意思を伝えます。
乙姫から「決して蓋をあけてならない」と玉手箱をわたされた浦島太郎は亀の背中に乗って元の浜に戻ってきました。竜宮城で過ごした2~3日は、元の浜では200~300年経っており自分を知る人は誰もおらず寂しさのあまり忠告を破り浦島太郎は玉手箱をあけてしまいます。
玉手箱の中から白い煙が出てきて一瞬にして浦島太郎は白髪のおじいさんになる・・という話し。
この地に伝わる乙姫伝説
乙姫大橋の下流300メートルのところに乙姫岩と呼ばれる巨岩があります。この地に伝わる浦島太郎の言い伝えは皆が知っている浦島太郎の伝説とは違っています。
お伽話では、亀を助けたお礼に竜宮城に案内されたことになっています。しかしこの地に伝わるお伽話は少し違います。
乙姫岩の竜宮城に住んでいた乙姫は、寝覚の床から鉄砲水で流された浦島太郎を助けて介抱するうちに恋仲になりました。しかし浦島太郎は、寝覚の床へ戻る決意をかためたので乙姫は浦島太郎に例の玉手箱を渡しました。
寝覚の床に戻った浦島太郎と竜宮の乙姫は互いに思いあいながらも浦島太郎が玉手箱を開けたことで白髪のおじいさんになってしまったため再会を果たせませんでした。
亀は、どこにも出てこないね。
乙姫大橋の魅力
乙姫大橋は、私が思う橋の魅力の5つを満たしています。
- 自然景観と合う橋
- 橋から見える風景
- 橋から見下ろした景観(川の美しさ)
- 遠くから見たときの橋
- 渡りたくなる橋
乙姫大橋の魅力をご紹介いたします。
下流側の歩道を歩き景観を楽しむ
乙姫大橋の坂下側レリーフの近くに1台分の駐車スペースがありました。(山口側には車を停めるスペースがありません。)道路の反対側にも空き地がありそこにも車が停められます。
乙姫大橋は下流側に歩道があり絶景を楽しめるので、歩いて散策することをおすすめします。
橋の魅力や醍醐味は、歩いて渡ることかも。
コチラは木曽川上流の景色です。のどかな田んぼが広がる農村風景。木曽川の緑と田んぼの黄緑。
平成17年の合併で長野県木曽郡山口村と岐阜県恵那郡坂下町は、同じ中津川市編入しましたが以前は長野県と岐阜県にまたがる橋でした。写真の山側はもともと長野県だったんですね。
農村と木曽川と乙姫大橋の橋桁・・景観とマッチしていると思いませんか???
下流側には、巨岩や砂浜が点在しています。
木曽川の上流にも下流にも川を堰き止めたダムがあるため昔の水量とは変わってきています。
乙姫大橋の下流300メートル先に見える竜宮峡乙姫岩
乙姫大橋から下流に目をやると巨大な岩があります。この巨岩が「竜宮峡乙姫岩」手前には砂浜があります。竜宮岩は、橋の上から見ると亀やゴジラのような不思議な形をしているんですよ。
岩の上には松の木が生えており美しい盆栽のようです。竜宮峡乙姫岩、ネーミングも素敵です。
目を凝らすと祠のような建物が見えます。竜宮峡乙姫岩にあるお堂は昭和42年に再建されたものです。
昔は、乙姫岩を中心に、殿岩、獅子岩、波切岩、亀岩、袖振岩、伊勢岩、屏風岩、膳岩等が水面より顔を出し、山口側(現在砂浜)の入江が、渦を巻いていたところから一帯を竜宮峡と呼んでいたようです。橋の中央には、昔見えていた岩のレリーフがあります。
竜宮乙姫岩についての説明も書いてあります。
乙姫岩が一般的な名前ですが、「竜宮峡乙姫岩」、「竜宮乙姫岩」、「乙姫岩」、「竜宮岩」と4通りの呼び方があります。
レリーフには竜宮乙姫岩と書いてあるので「竜宮乙姫岩」が正式名なのでしょうね。
川の流れは穏やかに見えますが上流の岸から乙姫岩に泳ぐつくのに金玉が縮むことから一帯を地元ではキンチヂミと呼んでいたそうですよ。笑
車で走り抜けるとあっというなので、車を停めて散策してみてはいかが??
明治の大水害や大正時代のダム建設による水量の変化、昭和28年の大水害などの影響による地形の変化によって現在見える岩は乙姫岩と他に2つ3つ顔を出しているだけです。
中日新聞、好きな岐阜の橋ランキング結果に対抗!?元バスガイドが選ぶ好きな岐阜の橋ベスト10
本日は、木曽川に架かる乙姫大橋をご紹介いたします。