東濃 中津川の方言
東濃や中津川で使われる方言の意味と使い方を一覧表にしました。
単語 | 意味 | 使い方 |
---|---|---|
あじない | 不味い | 食べ物の味が不味いこと、味が薄いこと |
あくと | かかと | あくとがガサガサ |
あかん | ダメ | そんなことしたらあかんにぃ |
あっちべた | あちら側 | あっちべたに置きやぁ |
あらへん | 無い | そんなことあらへん |
あれんた | あの人たち | あれんた、いつ来る |
あんばよう | しっかり | あんばよう やりな |
あんじゃない | 心配ない(大丈夫)安心だ | |
あんたんた~ | あなたたち | あんたんた~何しとる? |
いきる | 蒸し蒸しと湿気があって暑いこと | 今日はいきるね(蒸し蒸しする) |
いんね | いいえ(否定) | いんね |
えーて、えーて | 良いよ、良いよ | これどうぞ!とお土産を渡されて(気を使わなくても良いのに)というときに使う、えーてえーて(でも もらうw) |
おうじょうこく | 大変、難儀 | 子どもが やんちゃするもんで おうじょうこいたわ~ |
怒れてくる(おこれてくる) | 腹が立つ | 旦那に怒(おこ)れてきて仕方がない |
おぼわる | 覚える | 暗記するのに やっと(とても)時間が、かかったけど、やっと(ようやく)おぼわったわ~ |
おっさま | 和尚様 | おっさま来(こ)られた |
おんし | お前(御主) | おんし、どこ行っとった (あなたはどこに行っていましたか) |
かう | 鍵をかける | 鍵をかう、出かける前に鍵かったか?(かけた |
かしわ | 鶏肉 | かしわ買ってくるわ |
かど | 家の外 | 荷物 かどに置いとくね |
からかす | しまくる | 本を読みっからかす。(読みまくる) |
かんかない | どうしようもない、しかたのない | うちの子、悪うて かんかない |
かんこうする | 考えておく | かんこうしとくわ |
きくな | 春菊 | 鍋に きくな 入れると美味しい |
きんのう | 昨日 | きんのう(昨日)までやったに |
~げな | ~したそうだ(噂話などで使う) | |
くろのほう | 隅っこのこと | くろのほうにゴミが溜まっとる |
こっちべた | こちら側 | こちら側 |
こないだ | この前 | こないだ(この前)配った資料を持ってくるように |
ごんぼ | 牛蒡(ごぼう) | |
ごがわく | 腹が立つ | ごがわいてしゃーない(腹が立って仕方がない) |
こわす | 両替する | お金をこわす |
こく | つく | 嘘こく |
机をつる | 机を移動する | 机つっといて(吊り下げてという意味ではない) |
ざいしょ | 実家 | ざいしょのおっかぁ(お母様は)元気かね? |
~しんと | ~しないと | 勉強しんとダメやに(勉強しないとダメよ) |
じん | 人 | あのじんは、どこのじんやら(あの人はどこの人?) |
しいれ | しつけ | しいれが良いね(しつけが良い) |
さわいで | 急いで | さわいで来(こ)んでもいい |
すやくる | 雑、イイカゲン | あいつはすやくるヤツや(適当な仕事をする奴だ) |
そうましい | 散らかっている | 家ん中 そうましいよ(散らかっているよ) |
そうやら | そうでしょう?~だよね? | 東濃はそうやら、飛騨はそうやろ。 |
たるい | 悲しい、残念、悔しい | |
だだくさ | ずぼら、粗雑 | 食べ物をだだくさにしたらあかんに(食べ物を粗末にしたらいけないよ) |
だまくらかす | だます、だまされた | あの人に、だまくらかされた |
ちょびつく | ふざける | ちょびついたらあかんに(ふざけていたらダメ)子どもを叱るときに使うことが多い |
でんがる | 転ぶ | そんなにさわいで(慌てて)歩くとでんがるよ(転ぶ) |
どべ | 最下位 | マラソン大会 どべ(ビリ)やった |
どべけつ | 最下位 | どべの最上級w びりっけつともいう。 |
どさない | 大丈夫 | 小雨だで傘持ってかんでもどさない |
にすい | 弱い(鈍い) | |
のーて | 失くした | のーて、のうなったは同じ意味 |
のうなった | 失くした | スマホのうなった(どこにあるか分からない状態) |
のーなってまう | なくなってしまう | ガソリンスタンドがのうなってまう |
のんのんさま | 仏様 | のんのんさま |
ひね | 古い | ひね鶏(ひね肉)卵を産み尽くしたメス鶏の意味(→すごく美味しい) |
ほうかる | 捨てる | |
ほんなことあらすか | そんなことはないでしょう | ほんなことあらすか |
~まった | してしまった | やらかした(意味) やってまったわ~ |
まるけ | ~だらけ | 泥まるけ(泥だらけ) |
まわし | 準備(用意) | 仕事のまわしをする、旅行のまわしをする |
やくと | わざと | やくとやったやない(わざとじゃない) |
やっとかめやなも | お久しぶり | やっとかめやなも、やっとかめやにぃ |
やっと | とっても | やっと時間がかかったわ |
やら? | ○○でしょう? | 行ってきたんやら? |
~やもんで | (だったので) | 接続詞 |
よばる | 呼びに行く(迎いに行く) | ○○ちゃんの家 呼ばってくわ |
ようさり | 夜 | ようさり(夜)遅くにすみません。 |
飛騨弁とも岐阜弁とも違う東濃地方の方言
結婚するまでの26年間を飛騨高山出身で暮らし、新婚生活の1年間を下呂温泉で暮らし、25年間中津川市加子母で暮らしていますが同じ岐阜県でも言葉は微妙に違うんですね。
私が使ってる言葉は飛騨弁60の東濃弁40ってかんじかな。
現在住んでいる中津川市加子母は、飛騨地方の下呂に近いため、加子母弁は「飛騨弁」に似ているといわれますが、ネイテイブ飛騨弁の私からすると、飛騨弁と東濃弁は、全く別物です。
尾張藩の「やっとかめやなも」を連呼する東濃弁
私が、中津川市加子母に嫁いできた頃、近所のお婆さまがたは挨拶に「やっとかめやなも~~」「○○なも~~」を連発しており非常に驚いた記憶があります。
今は名古屋に住んでいても「ひさしぶりだがや」とか「やっとかめやなも」を使う人は少ないみたいですし大々的に名古屋弁を使っているのは、河上たかし市長(愛知県名古屋市出身)ぐらいのものです。
語尾に「~なも」を付けるのは、尾張地方の丁寧なことば
ちなみにですが「やっとかめ」は漢字で書くと【八十日目】
語尾に「なも」を付けるのは丁寧な尾張地方の言葉ですが今では、生粋の名古屋人ですら使っていません。でもお婆さま方は「○○~なも」を連呼しておられました。
尾張藩の領地だった加子母や付知
旧(福岡町、付知町・加子母村・坂下町・川上村、蛭川村)など恵北地方と呼ばれる一帯は平成に入り中津川市と合併しました。
もともと加子母や付知、川上などは尾張藩の領地だったので尾張地方の言葉が方言に混じっている理由なんだろうなと推測しています。
江戸時代は木曽五木と呼ばれる「ヒノキ」「サワラ」「アスナロ」「コウヤマキ」「ネズコ」の木は、勝手に伐採することなど許されず「檜(ひのき)一本首一つ、木一本、首一つ。枝一本、腕一本」といわれる程厳しい管理下におかれていた時代を経て今の東濃地方があります。
昔の歴史を紐解くと、同じ岐阜県でもまったく違う言葉を使い方言もイントネーションも変わります。時代の背景を探りながら調べてみると興味深いものですね。
にすい
使い方は「にすくたい奴やなぁ〜」
弱い、頼りない、しっかりしていない、鈍臭い、と言う意味でおばあちゃんが使っています。
ああ!にすい!使いますね!!ありがとうございます。にすくたいは初めて聞きました。そういえば陣痛のとき助産師さんが まだまだ陣痛の波が「にすい」と言っていたのを思い出しました。
すごいおばあちゃんが使ってる方言ばかりだ!
ふふふさま、コメントありがとうございます。(。╯ᴗ╰)〜♡「