飛騨高山にある車田史跡公園は高山駅から15分ほどの距離にあります。
飛騨高山では、「飛騨の里」と「車田史跡公園」の2ヶ所で車田を見ることができるのですが
入場料が必要な飛騨の里に対し、車田史跡公園は無料!
目次
車田史跡公園
国道158号線を松本方面に向かうと付近にあるのが高山自動車学校、自動車学校の近くに小さくて目立たない看板を目印に狭い道に入ります。
味わい深い車輪の看板【車田史跡公園の見どころ1】
あたりの景色と同化し目立たない看板がコチラ。車輪が上に乗っているのが目印です。
県重要無形民俗文化財と書いてあります。158号線はスピードを出して走っていると看板が見えてきても急には止まれません。
突然狭い道に入るので「道幅狭いけど大丈夫?」となりましたよ。
狭い道に入るとすぐに車田史跡公園の駐車場があります。停められる車の台数は5台程。狭い道をそのまま走っていけば、一周ぐるりとまわって来れそうな雰囲気ですが・・途中で通れなくなった!という記事も見かけました。
駐車場に車を停めて遊歩道は歩きましょう。
近くの158号線は、バスガイド時代何度も通った道ですが・・車田史跡公園は大型バスが入れない狭い道だったので、この日初めて訪れました。
ココは、しっかり整備された穴場。立派なトイレも設置されていました。
趣がある木の看板が目印の東屋【車田史跡公園の見どころ2】
奥に目をやると、屋根付きの東屋があり木の看板も趣(おもむき)があります。
石碑【車田史跡公園の見どころ3】
県重要無形民俗文化財なので、看板もちゃんとしています。
看板の説明書きには、
車のように丸く稲苗を円形に植えることから車田と呼ばれている。江戸時代から飛州志などの本に取り上げられている と記されています。
古い石碑にも車田について説明が彫られていますよ。
古くから歌に詠まれる神聖な場所だったようです。
見るもうし植うるも苦し車田のめぐりめぐりて早苗とるかな(金森重頼1596~1650)
めくりきて春日かすめる車田におり立つ田子のわきものどけし(小野郡代の招きで来飛した歌人東涙が詠んだ和歌)
展望台【車田史跡公園の見どころ4】
東屋の奥にあるのが展望台(見晴らし台)。
風が強い日で上がるのを止めようと思いながらも急な階段を上りました。風はゴーゴー、木の階段がミシミシ!
しかし実際に上がったら思わず「うわ~~」と声をあげている私がいました。
展望台から見ると車田は丸く植えられているのが分かりやすいのです。
こちらは真横から撮影した車田です。
そして展望台から眺めた車田の写真がコチラ。
4月中旬に行ったときは田植え前でしたが、田植えを終わったら再び訪れたいと強く思いました。
田植えをするときは田の中心に杭をうち、中心から菅笠(すげかさ)を編むように稲苗を植えていくのだそうです。田植えをする様子も見学できたら楽しそう。
遊歩道の先にひょうたん池
車田史跡公園に車を停めてそのまま遊歩道をすすむと奥には馬頭観音、見晴広場、瓢箪の形をしたため池「ひょうたん池」があります。
ひょうたん池のまわりはスイレン科のヒツジグサやヒメコウホネが群生しています。(花が見られるのは夏)
遊歩道の途中には一里塚もあり、ゆっくり散策しながら戻ってくるのもおすすめです。
円形に稲苗を植える車田は、新潟県佐渡ヶ島両津市北鵜島(佐渡の車田植え)と岐阜県では車田史跡公園に残るだけ。昔は収穫したお米を伊勢神宮に神供米として奉納していた神聖な場所。
丸く円形に植えるのは、円は太陽の恵み、豊作の神が降りてくる目印、中心から植えることで神さま仏さまに奉納する米をまたがないなどの意味があります。
神々と交信するミステリーサークルみたいで興味深い場所ですよね。
車田史跡公園はこんなところ
高山の観光地からはずれた静かな場所ですが展望台から眺める景色に「うわ~~っ!」と声を上げてしまった私。自分に神聖なパワーが降りてきたように思えてなりません。笑。
田植えや稲刈りのタイミング、真夏のヒツジグサやヒメコウホネが見られる時期に訪れたい隠れた写真スポットです。
田植えは4月下旬。稲刈りは9月下旬にそれぞれ菅笠をかぶった昔の格好で行われます。
車田史跡公園の詳細
名称 | 車田史跡公園 |
所在地 | 〒506-0802 岐阜県高山市松之木町1775 |
電話番号 | 0577-35-3180 |
道路は緩いカーブなので見落とさないで。